株式会社コンフォートメディアでは30年のデザイン活動の過程で考え、体験し、積み重ねてきた実感を集積して このたび、住まいづくりのプロデュースをいたしました。 できるかぎり自然エネルギーで心地よく過ごせるよう配慮した家です。この家を「Vert(ヴェール)」と名付けました。
ヴェールのしくみの基本は自然エネルギーの活用です。 それは昔ながらの日本の生活の知恵を発想の源としています。 自然環境と共存してきたくらしのなかの工夫を、現代の技術で生かしていきます。
私達の一般的な知識の中に気温は何度?といった日常の概念がありますが、暖かい、涼しいといった快適さは気温だけではありません。 冬の0℃の屋外でも日照があればそれほど感じない寒さも、一度陽が陰るとたちまち寒さが身にしみて来ます。 又、風があるか無いかでも異なります。 ヴェールではこの2つの自然の原理を私達の心地よい関係を住まいの室内気候のあり方に取り込みました。 質量の小さい空気を暖めたり、冷やしたりする事よりも、もっと快適な環境づくりを実現しました。
住まいは人の第三の皮膚と言われています。 第一は私達の皮膚、第二は服、第三は建物です。 私達の皮膚は呼吸をしていますし、服はその呼吸を妨げることのないよう空気が通過するように作られています。そして私達人間の住いも機密性が高すぎても息苦しいものになります。Vertでは空気を通過させながら、断熱性の高い空間をつくり上げ、生きている実感を与えてくれます。
住いや自動車・服など、とかく外見で良し悪しを判断してしまいます。 本来は住み心地、乗り心地、着心地といった私達が満足する上で大切な内面的な部分があります。 Vertは外見はもちろんの事、住み心地である内に快適さを追求しています。
私達の生活の中で、最も身近で自然を満喫出来る事はこの上ない幸せをもたらします。小さな2階のベランダ菜園ですが、家族が毎日楽しめるハーブティーの元を手軽に楽しく栽培できます。
洗面・バスルーム・キッチン・トイレなど住いにはいくつかの水設備があります。そこは蛇口からでる新鮮な水から排水に流れる汚水までを処理しながら、快適で美しい要素を持たせることが大切です。 Vertではこうした水廻りの環境を考え、独自の空間のしつらえを施しています。